こんにちは!「くろすこあ」中辻です。
「誰でも伸びる」「子育ての正解」
このようなタイトルを目にした時、親として魅力を感じませんか?
私は親としてとても魅力的に思ってしまいます(笑)
ですが、私は子育て・教育の方法に絶対的な答えはないと知っているので、このようなタイトルには騙されません。
一瞬、気持ちを奪われますが、少ししてから我に返ります。
一方で、絶対的な方法の正解はありませんが、子育てに対する心構えの正解ならいくつか存在します。
科学的に証明されていることを活用すれば良いのです。
今回は、様々な子育て・教育法を試しても効果がなかったと感じる方々へ、心理学、脳科学、遺伝学の観点からその原因をお伝えし、具体的な対処法を提案します。
効果がなかった理由 6選
まず、世の中にある子育て・教育法が効果がなかった理由についてお伝えします。
「効果がなかった理由 6選」として、順番に見ていきましょう。
①個人差
まずは、心理学的な観点から。
子どもは一人ひとり異なる個性や性格を持っています。
「いやいや、そんなのわかっていますよ」という声が聞こえてきそうです。
ですが、少し待ってください。
ではなぜ、
「これからの時代、英語の早期教育が必要です」となれば、友だちが通っている英語教室に通わせる親が後を絶たず、
「テクノロジーの時代、これからはプログラミングが必要です」となれば、友だちが通っているプログラミング教室に通わせる親が後を絶たないのでしょうか。
同じ方法が全ての子どもに有効とは限りません。
例えば、ある子は構造的なルールがあると安心して学べる一方、別の子は自由な環境で自ら探求する方が成長します。
英語もプログラミングももちろん大切です。
ここでお伝えしたいのは、英語やプログラミングの学ばせ方は大丈夫?という視点を持っていただきたいということです。
②動機づけ
続いて、動機づけです。
先ほどの英語やプログラミングが好きなお子さんにとって、これらは最高にコスパの良い習い事です。
「英語が楽しい」「プログラミングが好きだ」
このような感情を「内発的な動機」と言います。
ところが、「英語が嫌い」「プログラミングは楽しくない」と、子どもが内発的な動機づけを感じていない場合、外部からの指示や方法は効果を発揮しにくいのです。
興味や関心を引き出すことが重要です。
③脳の発達段階
ここからは、脳科学的な視点です。
脳の発達には個人差があり、同じ年齢でも脳の成熟度は異なります。
この点は、私たち親が受け入れ難い事実の1つです。
特定の教育法が適切なタイミングでなければ、効果が現れにくいことがあります。
私の例で恐縮ですが、私は小学生のころ、算数の「速さ」の概念がよくわからず、全く理解ができませんでした。
ところが、高校生になって物理で学んだ時、「なんて簡単なんだ!」と感じることができました。
その後、理系に進むことになります。
もちろん、高校物理で扱う速さの概念は小学校算数の速さの概念よりもはるかに難易度が高いものです。
決して、その間に速さの概念について特別なレッスンを受けたわけではありません。
それにもかかわらず理解することができたのは、様々な日常経験、脳の発達が影響していたのです。
④脳の可塑性
続いて、神経可塑性(かそせい)です。
新しいスキルや知識を習得するためには、繰り返しの経験が必要です。
一度試して効果がないと感じても、継続することで脳の神経回路が強化され、徐々に成果が出ることがあります。
そのため、子育て・教育法について一定のタイミングで継続するか別のアプローチをするのかの見極めが大切となります。
⑤遺伝的要因
ここからは、遺伝学的な視点です。
学習能力や行動特性には遺伝的な要因が関与しており、保護者の方の方法が必ずしも子どもに適しているとは限りません。
遺伝的な特性を理解し、それに応じたアプローチが必要です。
ラトガース大学の教授で心理学と遺伝学の境界領域の研究をするダニエルディック氏によれば、遺伝的な特性を受けたビックスリー(外向性、情動性、自制心)を保護者が見極め、それぞれに適した子育てが大切であると説いています。
⑥環境と遺伝の相互作用
遺伝的要因と類似していますが、環境と遺伝の相互作用が大切です。
遺伝と環境は相互に影響を及ぼし合います。
適切な環境が遺伝的な潜在能力を引き出す一方で、不適切な環境はその逆となることがあります。
対処法
ここからは、原因をもとにした対処法についてお伝えします。
ここで言う対処法とは、保護者が持つべき子育て・教育の心構えのことです。
①個人に合った教育
子ども一人ひとりの性格や興味を理解し、それに応じた教育法を取り入れることが大切です。
観察し、子どもが何に興味を持っているのかを見極め、それに基づいて方法を調整しましょう。
私たちは、「子どもを知るための質問リスト」を活用して、その子に合った教育法を提案しています。
②動機づけを高める
子どもの内発的な動機づけを高めることが大切です。
そのために、子どもの「問い」から学習をスタートすることや興味を引くゲームを取り入れると効果的です。
また、達成感を味わえる小さな成功体験を積み重ねることで、自信を育てることも重要です。
私たちは「未来寺子屋こあ」のミッションにも掲げているように、「子どもの問い」を大切にした学びを展開しています。
③継続的アプローチ
一度の試行で効果が出ない場合でも、諦めずに継続して取り組むことが大切です。
繰り返しの経験を通じて、脳の神経回路が強化されることで、徐々に成果が現れることがあります。
原因「④脳の可塑性」でもお伝えしたように、継続するか別のアプローチをするのかの見極めが大切です。
「X-Smile(クロス-スマイル)」では、そのタイミングについてご提案させていただくことが可能です。
④柔軟なアプローチ
継続的なアプローチとは、真逆の柔軟なアプローチも重要です。
一つの方法にこだわらず、柔軟にアプローチを変えることも必要です。
新しい方法やアイデアを試すことで、子どもに合った最適な教育法を見つけることができます。
「X-Smile(クロス-スマイル)」では、もちろん様々なアプローチ方法につてもご提案させていただきます。
⑤多角的な見方
必要に応じて、心理学者や教育専門家のアドバイスを求めることも有効です。
専門家は子どもの特性を分析し、効果的な教育法を提案してくれるでしょう。
最後に
「くろすこあ」では、お子さんの性格や個性に合った教育法を提供しております。
子ども向け教育サービス「未来寺子屋こあ」では、個人に応じたカリキュラムを提供しています。
保護者向け家庭教育相談サービス「X-Smile(クロス-スマイル)」では、ご家庭で子育てをどのようにすれば良いのかといったご相談を受けつけています。
「未来寺子屋こあ」「X-Smile(クロス-スマイル)」にご興味があれば、どなたもぜひお問い合わせください!!